ブログ

【中学受験国語】具体例をそのまま答えに書いちゃダメ?抽象化する力を身につけよう

国語

2025.10.03

【中学受験国語】具体例をそのまま答えに書いちゃダメ?抽象化する力を身につけよう

記述問題の「コピペ」は卒業!
具体例から「本質」を抜き出す抽象化のテクニック

「文章の中にある言葉をそのまま書いたのに、バツがついた……」
そんな経験はありませんか?実は、記述問題には受験生が陥りやすい「具体例の落とし穴」があります。
テストで求められているのは、例そのものではなく、その奥にある「本当のメッセージ」なのです。

1. なぜ「具体例」をそのまま書いてはいけないのか?

文章の中に「例えば……」と詳しく書いてあると、ついそれを答えに書きたくなりますよね。しかし、筆者にとって具体例はあくまで「自分の主張を分かりやすく伝えるための道具」にすぎません。

❌ もったいない答え方

文章の中にあるエピソードや例をそのまま書き写す。「材料をそのままお皿に並べただけ」の状態です。

✅ 合格する答え方

「この例が言いたいことは、つまりこういうことだ」とまとめ直す。「材料を料理して完成品を出す」状態です。


2. 「抽象化(ちゅうしょうか)」の力を例題で学ぼう

具体例をまとめて言葉にすることを「抽象化」と言います。次の短い文章を読んでみてください。

「朝起きてすぐにスマホの通知を確認し、通勤中も動画サイトを見続け、寝る直前までメッセージアプリで会話をする。今や私たちは、一日中画面から目を離せない生活を送っている。」

問:筆者が伝えたいことは何ですか?

× 惜しい解答:「朝の通知確認や通勤中の動画、寝る前のアプリなどスマホをずっと見ていること」
(例を並べているだけで、結局それが何を意味するのかが書けていません)

◎ 完璧な解答:「現代人がデジタル機器に依存し、常にネット環境に縛られているという現状」
(スマホ、動画、アプリという例から『デジタル依存』という本質を抜き出しています)


3. 日常生活で「抽象化の筋肉」を鍛える3つのコツ

この「つまり?」とまとめる力は、机に向かっているとき以外でも鍛えることができます。

  1. 「共通点」を探すゲームをする:
    リンゴ、ミカン、バナナ……これらをまとめて呼ぶなら?(答え:果物)。犬、猫、ライオン……これらは?(答え:動物)。このように、バラバラなものを仲間分けして呼ぶ練習をしましょう。
  2. 「要するに?」と自分に問いかける:
    ニュースを見たり本を読んだりしたあと、「要するに、一番大事なポイントは何?」と一言でまとめる癖をつけましょう。
  3. 大人との会話で「要約」してみる:
    「今日何があった?」と聞かれたとき、「〇〇くんと遊んで、おやつを食べて……」と細かく話すだけでなく、「今日は友達とゆっくり過ごして楽しい一日だったよ」と、全体をまとめて伝えてみるのも良い訓練になります。

4. まとめ:具体例は「答え」ではなく「材料」

記述問題を解くときは、常に次のことを意識してみてください。

具体例は材料、答えは本質。

筆者が例をたくさん挙げているのは、あなたに「本当のメッセージ」を理解してほしいからです。例をそのまま書くのではなく、その例が支えている「筆者の主張」をしっかりと掴み取りましょう。

この「本質を見抜く力」は、試験だけでなく、将来複雑な情報を整理して誰かに伝えるときにも、あなたを助ける大きな力になります。今日から記述問題を見たら、「つまり?」と問いかけることから始めてみましょう!

✨ 抽象化をマスターして、記述問題の達人になろう!

小島一浩

小島 一浩Kojima Kazuhiro

早稲田大学法学部を卒業後、塾講師としての道を歩みはじめ、市進学院やサピックスにて中学受験指導に携わってきました。講師歴は20年以上にわたり、御三家をはじめとする最難関校から中堅校まで、幅広いレベルの受験生を指導しております。

ブログ一覧に戻る