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【中学受験国語】小6の4月〜夏前にやるべきこと・やってはいけないこと、全部まとめました

国語

2026.04.12

【中学受験国語】小6の4月〜夏前にやるべきこと・やってはいけないこと、全部まとめました

2025年4月 | 中学受験・国語対策

小6のこの時期、国語で差がつく。
プロ講師が教える「4月〜夏前」の正しい取り組み方

「算数は毎日やっているのに、国語は何をすればいいかわからない」——そんなお声を、毎年多くの親御さんからいただきます。国語は「センスの科目」ではありません。正しい方向で積み上げれば、必ず点数は上がります。今回は、小6の4月〜夏前という大切な時期に、親御さんが知っておくべき国語学習の要点をお伝えします。

まず「今の国語」を正しく診断する

多くのご家庭が見落とすのが「現状把握」です。何が弱いかを知らずに勉強しても、穴の空いたバケツに水を注ぐようなもの。

中学受験の国語は、大きく以下の3つの力で構成されています。

国語の得点を構成する3つの柱
  1. 読解力:文章の内容・構造を正確につかむ力
  2. 語彙力:言葉の意味・使い方を知っている量
  3. 表現力・記述力:設問に対し正確に答える力(記述式の学校では特に重要)

直近の模試や塾のテストを3回分引っ張り出して、どの分野での失点が多いかを確認してみてください。「漢字・知識系の問題」で落としているのか、「心情読解」で落としているのか、「記述」で部分点すら取れていないのか——原因が違えば、対策はまったく異なります。

⚠ よくある誤診
「うちの子は国語が苦手」と言っても、実は漢字の失点が大きいだけで、読解は意外に安定しているケースがあります。逆に、漢字満点なのに記述でほぼ0点という子も。まず数字を見てください。

4月〜6月にやるべきこと、やってはいけないこと

〈読解〉週3題のペースを守る

6年生のこの時期、読解演習は週に3〜4題が理想です。毎日1題は多すぎる。それより、1題ごとに丁寧に解き直し・分析する時間を確保することが大切です。

💡 解き直しの正しいやり方
①丸つけの前に、自分がなぜその選択肢を選んだか言語化する
②間違えた問題は「本文のどこを読み違えたか」を探す
③正解の根拠を本文中に線を引いて示す

「なんとなく合ってた」「なんとなく間違えた」の積み上げは、実力になりません。

〈語彙・漢字〉毎日10分の習慣が命

語彙力と漢字は、短期間で劇的に伸ばせる分野ではありません。だからこそ、今すぐ毎日10分の習慣を始めることが必要です。夏以降にまとめてやろうとしても、定着するには時間が足りません。

  • 漢字:1日5〜8字、書き取りより「読み+意味の理解」を先に
  • 語彙:難語・四字熟語・ことわざは「文脈ごと」覚える
  • 慣用句・故事成語:例文を音読して耳で覚えると定着が早い
⚠ やってはいけない「1日50字漢字」
テスト前に焦って大量に書き写す学習法は、1〜2週間で抜けます。脳への定着には「分散反復」が必須。少量を毎日、2〜3日おきに復習するサイクルが最も効率的です。

〈記述〉今から始めないと夏に間に合わない

記述式の設問がある学校(御三家・難関校の多く)を志望している場合、記述力は最低3ヶ月かけて育てるものです。夏になってから始めると、入試に間に合いません。

今の時期にやるべきことは、「型」を意識した短文練習です。

記述の基本3ステップ(今すぐ使える)
  1. 設問を正確に読む:「なぜ」と聞かれたら理由を、「どのように」と聞かれたら様子を書く
  2. 本文の根拠を探す:自分の意見・感想は絶対に書かない
  3. 文末を合わせる:「〜から。」「〜という気持ち。」など、設問の問い方に合わせた語尾で締める

「読書をさせれば国語が伸びる」は本当か?

よく聞かれる質問です。結論から言うと、この時期に読書だけで国語の点数は上がりません

読書は語彙力・背景知識の底上げに確かに効果があります。しかし中学受験の国語で求められるのは、「制限時間内に設問の意図を読み取り、本文の根拠をもとに答える」という、読書とは異なる技術です。

たとえば、本をよく読む子でも、記述問題で「本文中の言葉を使って答えなさい」という指示を守れずに感想文を書いてしまうケースは非常に多い。読書量と試験の点数は、完全にイコールではないのです。

💡 読書との正しい付き合い方
・この時期に「入試対策として新たに読書習慣を始める」必要はない
・すでに読書好きな子は、読んだ本の「主人公がなぜその行動をとったか」を一言で言語化する練習をすると読解力に直結する
・読んだ内容を親御さんに話させる「口頭要約」も効果的

親御さんが「やってはいけない」5つのこと

お子さんへの関わり方も、国語の成績に影響します。善意からのサポートが逆効果になるケースを知っておいてください。

  • 「感覚で読んでないで、ちゃんと考えなさい」と言う → 具体的にどこを読むかを一緒に探す方が◎
  • 丸つけだけして終わり → 解き直し・根拠探しのプロセスを確認する
  • テスト結果の点数だけを見て評価する → 何の問題で何点落としたかを分析する
  • 「読書が足りないから」と結論を急ぐ → 苦手の原因は読解・語彙・記述のどこかを先に特定する
  • 「国語は後回し」にする → 算数・理科に時間を取られがちだが、国語の底上げが合格を安定させる
⚠ 特に注意:答え合わせの場に親がいない問題
子どもが一人で丸つけをして「終わり」にしている場合、ほとんどの場合で間違いの原因分析ができていません。週に1〜2回は、解き直しの様子を横で見てあげることをお勧めします。「なんでこっちの選択肢にしたの?」と聞くだけで、思考が見えてきます。

夏前に「確認しておきたい」チェックリスト

7月の夏期講習が始まる前に、以下の項目をお子さんと一緒に確認してみてください。

保護者チェックリスト
  • 漢字の書き取りを毎日やる習慣が定着している
  • 語彙帳・漢字帳が半分以上進んでいる
  • 読解問題の解き直しで「根拠を探す」ができている
  • 記述問題で「本文外の感想・意見」を書かなくなった
  • 選択肢問題で2択まで絞れるようになってきた
  • 塾の国語テストで「知識問題」の失点が減ってきた

6項目中4つ以上クリアしていれば、夏への準備は十分です。2つ以下なら、今すぐ塾の先生に相談することをお勧めします。夏は長いようで短い。積み残しを夏に持ち込むと、演習量についていけなくなります。


志望校別・この時期の優先事項

難関・上位校志望記述力の「型」を固める

御三家や偏差値60台以上の学校は、記述の字数・質が勝負どころです。今の時期は字数を埋めることよりも「設問に正確に答える」ことを徹底してください。短くても的確な記述が書ける子は、夏以降に急伸します。

中堅校志望選択肢問題の精度を上げる

選択肢問題は「消去法」で解ける割合が高い。今の時期に「なぜその選択肢が×か」を言語化できるよう練習すると、偏差値50台の学校では安定した得点源になります。

知識問題が多い学校語彙・慣用句を集中強化

学校によっては、漢字・ことわざ・語句の知識だけで配点の30〜40%を占める場合があります。過去問を必ず確認して、語彙強化を優先するかどうかを判断してください。


まとめ:この時期の国語は「方向性」がすべて

小6の春〜初夏は、まだ試験まで8ヶ月以上あります。だからこそ、正しい方向で積み上げた努力が最も大きなリターンを生む時期でもあります。

国語は感覚の科目ではありません。「なぜその答えになるのか」を言語化できる力が、中学受験の国語で求められているものです。その力は、正しいアプローチで毎日少しずつ育てていくことができます。

焦らず、しかし手を抜かず——この時期の国語の取り組みが、秋以降の成績の安定につながります。ご家庭でできることから、今日始めてみてください。

📝 今日からできる3つのこと
1. 直近の国語テストを3枚出して、失点パターンを分類する
2. 漢字・語彙の10分習慣を今日から始める
3. 今週の読解問題1題を解き直し、根拠を本文中で確認する
小島一浩

小島 一浩Kojima Kazuhiro

早稲田大学法学部を卒業後、塾講師としての道を歩みはじめ、市進学院やサピックスにて中学受験指導に携わってきました。講師歴は20年以上にわたり、御三家をはじめとする最難関校から中堅校まで、幅広いレベルの受験生を指導しております。

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