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【中学受験国語】涙の意味は色々・・・心情の捉え方に注意!
国語2025.06.20

涙=悲しいではない!物語文を読むうえでの注意点
物語文において、「涙」が出てきたら要注意です。
大人であれば、涙の意味は色々であると理解しています。喜びや安堵、悔しさや達成感などの意味ですね。しかし、小学生にはなかなかこの涙の捉え方が難しいようです・・・涙と言えば悲しい、こう安易に考えてしまう子も多いんです。
しかし、涙は物語の中で複数の感情を同時に映す“マルチシグナル”として描かれます。ここを取り違えると設問で大きく減点されかねません。
例えば、
志望校合格に向けて歯を食いしばって勉強→見事に志望校合格
このときに流す涙の意味は?
一言では表せないと思います。喜びもあるでしょうし、安堵の気持ちも考えられます。
このように、「涙」に関わる問題に関してはかなり複雑な要素が絡み合っている訳です。
しっかり整理して問題を解く必要がありますので注意しましょう。
涙が示す4つの代表的パターン
ここであくまで一例ですが、涙の示す代表的なパターンを示したいと思います。
◆涙が示す4つの代表的パターン
・悲しみ … 別れや喪失など「喪失型」
・喜び・達成感 … 志望校合格、部活の優勝など「目標達成型」
・安堵 … ピンチを脱した瞬間や再会シーン
・悔しさ・無力感 … 努力不足や敗北を痛感する場面
上記の通りです。
涙の意味を読み取るコツとしては、
・行動の前後関係を整理してから涙の場面を読む
・地の文にある比喩表現(胸が熱くなる 等)は感情判定のヒントとなるのでチェックする
このようなやり方があります。しっかり涙の意味を捉えていきましょう。
心情は複雑!時には矛盾する心情も
そう。心情は一つとは限りませんし、時には「矛盾の心情」もあります。
例えば・・・
大丈夫と言いながら、実は内心不安
人間にはこういう心情のことだってあります。(私も良くあります。)
いわば内と外が一致していない状況ですね。
このように物語文では一言では表せない複雑な心情が問われます。登場人物の表面的な言動に注目しつつ、内心を推測する根拠を本文中から探す、こういった読み方も大事ですので意識しましょう。
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