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【中学受験国語】読解の型を身につけることの重要性

国語

2025.07.15

【中学受験国語】読解の型を身につけることの重要性

国語の成績が安定しない原因とは?センスに頼らず点数をキープする「読みの所作」の身につけ方

塾のテストが返ってくるたびに、一喜一憂してしまう。そんな保護者様は少なくありません。特に国語は、前回の公開模試では偏差値60を超えたのに、今回は50を下回ってしまった、というような成績の波が激しくなりやすい科目です。

こうした成績の不安定さを目にすると、「うちの子は国語のセンスがないのかしら」「文章との相性がすべてなのかな」と諦めてしまいそうになるかもしれません。しかし、実は国語の成績が安定しない原因は、センスの有無ではなく、読み方のスタイルが確立されていないことにある場合がほとんどです。

今回は、どんな文章が出題されても着実に得点を積み上げられる子が共通して持っている、読解の型について詳しくお話しします。

なぜ、文章のテーマによって点数が変わるのか

お子様によって、得意なテーマや苦手なジャンルがあるのは当然です。例えば、動物が出てくる心温まる物語ならスラスラ読めるけれど、科学技術の未来について論じるような硬い説明文になると、途端に内容が頭に入らなくなる、といったケースです。

このように、文章の内容(ネタ)に頼って読んでいる状態は、いわば「波打ち際で砂の城を作っている」ようなものです。読みやすい文章のときは高く積み上がりますが、少し難しい文章という波が来ると、あっさりと崩れてしまいます。

一方で、成績が安定しているお子様は、文章の内容が何であっても変わらない「読み方の手順」を持っています。彼らにとって文章は、楽しんで読む読み物ではなく、構造を分析して答えを探し出す対象なのです。

成績が安定する子が実践している「読みの型」

国語が得意な子の問題用紙を見てみると、そこには必ずといっていいほど「格闘の跡」が残っています。何も書き込まずに真っさらな状態で読み進める子は、実は非常にリスクの高い読み方をしています。安定感を産むための具体的なアクションをいくつか挙げてみましょう。

1. 接続語に目印をつける習慣

文章には、話の流れを整理するための「記号」が散りばめられています。それが接続語です。「しかし」が出てきたら、その後に筆者の本当に言いたいことが来る。「つまり」があれば、これまでの内容を短くまとめてくれている。「例えば」が来たら、ここからは補足説明なのでスピードを上げて読んでいい。こうした判断を、印をつけることで視覚的に行っているのです。

2. 心情の変化を追いかけるマーク

物語文では、主人公の気持ちが変化した瞬間に必ず理由となる出来事があります。成績が安定する子は、登場人物が泣いたり笑ったりした「気持ちの言葉」に線を引くだけでなく、そのきっかけとなった出来事にも矢印を引っ張るような読み方をしています。こうすることで、後から設問で理由を問われたときに、すぐに本文の根拠へ戻ることができるのです。

3. 段落の関係性を整理する

説明文であれば、複数の段落がどう繋がっているかを意識します。「第1段落と第2段落は同じことを言っている」「第3段落からは反対の意見を紹介している」というように、文章をパーツに分けて捉える練習ができている子は、長い文章でも迷子になりません。

4・5年生は「型」を身につける黄金期

国語の本格的な読解テクニックを身につけるのに、4年生や5年生という時期は最適です。6年生になると、志望校対策や過去問演習、さらに他教科の追い込みで、ゆっくりと「読み方のフォーム」を直している時間はなくなってしまいます。

今のうちから、テストの点数だけを見て一喜一憂するのではなく、「今回は接続語に印をつけられたかな?」「登場人物の名前をチェックできたかな?」と、プロセスの部分を確認してあげてください。たとえ点数が悪かったとしても、型通りに読もうとした形跡があれば、それは大きな一歩です。

型が身につけば、文章の難易度が上がっても大崩れすることがなくなります。そして、一度身についた型は、中学受験だけでなく、その先の高校受験や大学受験、さらには社会に出てからの読解力としても一生役立つ武器になります。

まずは今週のテキストから始めてみましょう

今日からできることとして、塾の宿題に取り組む際、お子様がどんなふうにペンを動かしているか、そっと隣で観察してみてください。もし手が止まったまま文章を眺めているだけなら、「まずは接続詞をチェックしてみようか」と声をかけてあげるのも良いかもしれません。

国語の学習法や、具体的な印のつけ方、記述問題の書き方などで迷うことがあれば、いつでもご相談ください。一人ひとりのお子様に合った、成績を支えるためのフォーム作りを定着するまでサポートさせていただきます。

一歩ずつ、確実に。安定した国語力を一緒に育てていきましょう。

小島一浩

小島 一浩Kojima Kazuhiro

早稲田大学法学部を卒業後、塾講師としての道を歩みはじめ、市進学院やサピックスにて中学受験指導に携わってきました。講師歴は20年以上にわたり、御三家をはじめとする最難関校から中堅校まで、幅広いレベルの受験生を指導しております。

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