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【中学受験国語】物語文は人の心を読む練習

国語

2025.09.22

【中学受験国語】物語文は人の心を読む練習

読書は単なる娯楽ではありません。実は、私たちが日常生活で必要とする重要なスキル「人の心を読む能力」を鍛える最高の練習場なのです。

言葉よりも雄弁な「体の言葉」

物語の中で、登場人物たちは私たちに大切なことを教えてくれます。それは、言葉で表現される前に、体がすでに感情を語っているということです。

優れた作家は、キャラクターの心の動きを直接的な台詞ではなく、細やかな身体表現を通して描写します。この技法により、読者は自然と「相手の気持ちを察する力」を養うことができるのです。

💡 なぜ物語が「心を読む」練習になるのか?

現実世界では、相手の本当の気持ちを直接聞くことは難しいものです。しかし物語の中では、作者が登場人物の内面を様々な方法で表現してくれるため、「この行動は何を意味するのか」を安全に学ぶことができます。

心の動きを表すサインを読み解こう

物語を読む際に注目したい、感情を表現する身体的なサインをご紹介します。これらのパターンを意識することで、登場人物の心情をより深く理解できるようになるでしょう。

こぶしを握りしめる

怒り・悔しさ
顔をそらす

恥ずかしさ・後悔
息をのむ

驚き・恐怖
肩を落とす

失望・疲れ

表情としぐさが語る「心の声」

これらの身体表現は、まさに「心の声」そのものです。登場人物が何も語らなくても、読者は彼らの内面を理解することができます。

物語を読む際は、台詞だけでなく、こうした細やかな描写にも注意を向けてみてください。作者が巧みに織り込んだ「体の言葉」を読み取ることで、物語はより豊かで立体的なものになるはずです。

小島一浩

小島 一浩Kojima Kazuhiro

早稲田大学法学部を卒業後、塾講師としての道を歩みはじめ、市進学院やサピックスにて中学受験指導に携わってきました。講師歴は20年以上にわたり、御三家をはじめとする最難関校から中堅校まで、幅広いレベルの受験生を指導しております。

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