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【中学受験国語】具体例をそのまま答えに書いちゃダメ?抽象化する力を身につけよう
国語2025.10.03
記述問題を解いているとき、文章中に出てきた具体例をそのまま答案に書いてしまった経験はありませんか?実は、これは多くの受験生が陥る典型的な落とし穴なんです。
よくある間違いと正解のアプローチ
「文章に書いてあったから
正解だろう」
読み取る
「この例が示す
本質は何か?」
文章中の具体例は、あくまで筆者の主張を分かりやすく伝えるための手段です。答案に求められているのは、その具体例そのものではなく、具体例が示している本質的なメッセージなのです。
具体例で考えてみよう
問:筆者は何を伝えたいのですか?
抽象化する力とは?
抽象化する力とは、複数の具体例から共通点を見つけ出し、より普遍的な概念やメッセージとして表現する能力のことです。
例えば:
- 具体例:リンゴ、ミカン、バナナ
- 抽象化:果物
記述問題でも同じです。文章中に「犬が走る」「猫が跳ねる」「鳥が飛ぶ」という例があれば、答案には「動物が活発に動いている」というように抽象化して書くのです。
抽象化する力を鍛える3つのポイント
具体例を読んだら、すぐに「つまり、これは何を言いたいの?」と自問する習慣をつけましょう。
複数の例が出てきたら、それらの共通項は何かを考えます。バラバラに見える例も、必ず何か共通のテーマがあるはずです。
「〇〇の例」ではなく「〇〇という傾向」「〇〇という状況」のように、より広い概念で表現する練習をしましょう。
日常生活でも鍛えられる抽象化力
親:「今日学校で何があった?」
子(具体的):「太郎くんが転んで、花子ちゃんが泣いて、先生が怒って…」
親:「つまり、どんな一日だったの?」
子(抽象化):「バタバタした、落ち着かない一日でした」
このように、日常会話で「つまり?」「要するに?」と聞き返される経験を通じて、自然と抽象化する力が身についていきます。
大人との対話では、細かい出来事の羅列ではなく「全体としてどうだったか」を求められることが多くあります。これこそが、記述問題で求められる抽象化の訓練になっているのです。
記述問題攻略のための心構え
記述問題を解くとき、常に意識すべきことは:
- 具体例は「材料」であって「答え」ではない
- 筆者の主張・メッセージを探す
- 複数の例から共通点を見出す
- より高い視点から全体を捉える
具体例をそのまま書くのは、料理で言えば「材料をそのまま並べて出す」ようなものです。求められているのは、材料を調理して完成させた「料理」、つまり抽象化されたメッセージなのです。
この力が将来に与える影響
抽象化する力は、単に国語のテストで高得点を取るためだけの能力ではありません。
複雑な情報から本質を見抜く力、多様な事象を整理して理解する力、そして自分の考えを的確に表現する力。これらはすべて、社会で活躍するために必要不可欠なスキルです。
今、記述問題で鍛えている「抽象化する力」は、将来のあなたを支える大きな武器になるでしょう。
筆者が伝えたかった「本当のメッセージ」を読み取ろう。
日常会話でも意識することで、
この力は確実に成長していきます。
✨ 抽象化する力を磨いて、記述問題を攻略しよう!