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【中学受験国語】読解力を高める「対話読み」のコツ
国語2025.10.20
「うちの子、本は読んでいるのに内容を理解していない…」そんな悩みを持つ保護者の方は多いのではないでしょうか。実は、読解力が伸び悩む子には共通した特徴があるんです。
読むのが苦手な子の2つの特徴
1. 文字を追うだけで終わってしまう
ページをめくり、文字を目で追い、最後まで読み終える。一見、ちゃんと読んでいるように見えますが、実は「読んだ」だけで「理解した」わけではありません。
文字を音として認識しているだけで、その意味や背景にあるメッセージまで届いていないのです。これは映画を字幕だけ見て、映像を見ていないようなものですね。
2. 疑問を持たずにスルーしてしまう
「あれ?なんでこの人はこんなことをしたんだろう?」「この言葉の意味がよくわからないな」といった疑問が浮かんでも、そのまま読み進めてしまう。
分からないことを分からないままにしてしまうと、どんどん理解が浅くなり、結果的に「読んだけど何も覚えていない」状態になってしまいます。
読解力を高める改善ポイント:心の中で質問する習慣
では、どうすれば読解力を高められるのでしょうか?答えはシンプル。「文章に問いかけながら読む」ことです。
具体的な質問例
「この表情、どんな気持ち?」
登場人物の表情や仕草が描写されているとき、「なぜその表情をしているのか」「どんな感情を抱いているのか」を想像してみましょう。表面的な描写の奥にある心情を読み取る力が育ちます。
「この例え、何を言いたいの?」
比喩表現や具体例が出てきたら、「筆者は結局何が言いたいんだろう?」と立ち止まって考えてみてください。具体から抽象へ思考を広げる訓練になります。
その他のおすすめ質問
- 「なぜこの人はこんな行動をとったの?」
- 「この後どうなると思う?」
- 「自分だったらどうする?」
- 「筆者が一番伝えたいことは何?」
「対話読み」で理解がグンと深まる
このように、文章と対話するように読むことを「対話読み」と呼びます。一方的に情報を受け取るのではなく、文章に問いかけ、自分なりの答えを探しながら読み進める。
この読み方を習慣化すると:
- 内容の理解度が格段に上がる
- 登場人物の心情が読み取れるようになる
- 筆者の意図を正確につかめるようになる
- 記述問題での得点力がアップする
今日から始められる実践方法
いきなり一人で対話読みをするのは難しいかもしれません。まずは親子で一緒に本を読みながら、「今、この子はどんな気持ちだと思う?」などと声をかけてあげてください。
慣れてきたら、心の中で自分に質問しながら読む習慣をつけていきましょう。最初は意識的に行う必要がありますが、続けていくうちに自然とできるようになります。
まとめ
読解力を高めるコツは、文字を追うだけでなく、文章と対話しながら読むこと。「どんな気持ち?」「何を言いたいの?」と心の中で質問する習慣をつけるだけで、理解の深さが大きく変わります。
今日から、お子さんの読書タイムに「対話読み」を取り入れてみませんか?きっと読解力の成長を実感できるはずです。