「国語の勉強をさせたいけれど、算数や理科に追われて時間が全く足りない」
「読解問題を一問解かせるだけで1時間以上ダラダラ過ごし、結局何も身についていない気がする」
中学受験生を持つご家庭から、こうした悲鳴に近いご相談を毎日のようにいただきます。特に6年生ともなれば、塾の宿題をこなすだけで精一杯。国語の「解き直し」や「丁寧な演習」は、ついつい後回しにされがちです。
そんな多忙を極める受験生におすすめしたいのが、あえて問題を最後まで解かずに「文章の構造を読み取る力」だけを短時間で劇的に鍛えるトレーニングです。今回は、説明文・論説文を攻略するための「印付けの技術」を徹底解説します。
1. 【最短学習】「解く」を捨てて「印」に集中する
記述問題を一問一問、原稿用紙に埋めていく作業には膨大なエネルギーと時間が必要です。しかし、その前段階である「筆者の意図を掴む」作業ができていなければ、いくら書く練習をしても得点には結びつきません。
時間が限られている家庭学習では、思い切って「書く」ことを一旦横に置き、以下の2点だけを徹底して練習してみてください。これだけで、文章を構造的に捉えるセンスが飛躍的に磨かれます。
- ● キーワード(話題の中心)に「◯」をつける
- ● その言葉の意味(定義・説明)に「波線」を引く
この「見つける・繋げる」というシンプルな作業を繰り返すことで、初見の難しい文章でも頭の中で情報が整理され、「迷子」にならない読解力が養われます。
2. 筆者からのメッセージ!キーワードを見抜く5つのサイン
「どこに◯をつければいいか分からない」というお子様のために、筆者が読者に送っている「ここが重要だよ!」という合図(サイン)を5つに整理しました。まずはこの5点を探す「宝探し」から始めてみましょう。
文章の最初の数行には、その文章のテーマが凝縮されています。ここで登場した見慣れない言葉や概念が、その後の数千字を支配する「王様」になります。
形を変え、言葉を変えて何度も登場する語句。これは筆者が「絶対に誤解してほしくない、最重要事項」である証拠です。
会話文ではないのに括られている言葉は、「本来の意味とは違う特別な使い方をしていますよ」という筆者のこだわり。記述問題の核になることが多いです。
哲学、言語学、生物学など、その分野特有の言葉。これは筆者が読者と共有したい「思考の土台」です。
「私はこれを〇〇と呼びたい」「世間ではAというが、私はBと名付ける」。こうした筆者独自の定義こそが、設問で最も問われる「核心」です。
3. 「定義」を捕まえれば、記述の骨組みが出来上がる
キーワードを見つけたら、セットでその「定義(意味説明)」を捕まえましょう。筆者は親切ですから、多くの場合、キーワードの直後や段落の最後にその説明を配置しています。
⚠️ 難関校を狙う場合の注意点
難関校の論説文では、辞書のような分かりやすい定義は書かれていません。代わりに、「複数の具体例」を積み重ねることで、読者にその概念をイメージさせるという手法を取ります。
この「バラバラに散らばった具体例を拾い集め、筆者が言いたい抽象的な結論へとまとめ上げる力」こそが、合否を分ける本物の記述力となります。