国語が「苦手」な子の頭の中はどうなっている?成績が止まる本当の理由
「本を読んでいるはずなのに、テストの点数が結びつかない」
「記述問題は真っ白、選択肢も勘で選んでいる気がする」
国語という科目は、算数のように「公式」が見えにくいため、どう対策していいか悩む親御さんが非常に多いです。プロの視点からお子さんの解き方を見ていると、国語が苦手な子は大きく二つのタイプに分かれます。
① 宝探しができない子
(設問を見ても、本文の「どこ」を読んだら答えがあるのか見当がつかないタイプ)
② 料理ができない子
(答えの場所はなんとなくわかるけれど、それをどう言葉にまとめればいいか分からないタイプ)
まずは、お子さんがどちらのタイプかを見極めることが大切……と言いたいところですが、実はここに大きな落とし穴があります。
そもそも「分析の土俵」にすら上がっていない現実
厳しいことをお伝えするようですが、指導の現場にいると、この「二つの分類」のどちらかに当てはめて対策を立てること自体、まだ意味をなさない段階の子が驚くほどたくさんいます。
つまり、「どこを読むか」や「どうまとめるか」という悩み以前に、国語というゲームのルールを勘違いしているケースです。これこそが、大半の子が国語で伸び悩む「本当の正体」です。
「選択肢から逆算する」という罠
国語が苦手な子の多くは、問題を解くときに次のような行動をとります。
1.問題を読み、すぐにア・イ・ウ・エの選択肢を読み比べる。
2.「なんとなく本文に書いてあった気がする言葉」が含まれる選択肢を探す。
3.「これっぽいな」という直感で選ぶ。
お気づきでしょうか。この解き方の中に「本文をしっかり読み、自分で根拠を見つける」というプロセスが一行も入っていないのです。これでは、どんなに問題演習を重ねても、国語の力は一ミリも伸びません。
選択肢というのは、あくまで「答えの候補」に過ぎません。それなのに、答えを先に見に行ってしまう。これは算数で言えば、問題文を読まずに解答欄の数字を眺めて、「それらしい数字」を選ぼうとしているのと同じくらい、危険な解き方なのです。
「本文のどこに書いてある?」を合言葉に
国語の成績を底上げするために、今すぐ始めてほしいことがあります。
それは、「選択肢を隠して、本文の中から答えのヒントを指差す」練習です。
「選択肢を見る前に、まず本文に戻ろう。答えの根拠はどこにあるかな?」
この一言が、お子さんの「なんとなく読解」を終わらせる第一歩になります。
- なぜその答えを選んだのか、本文の言葉を使って説明できるか。
- 自分の意見ではなく、筆者が書いていることを優先できているか。
この「根拠探し」を徹底することで、ようやく先ほどの「①どこを読むか分からない」「②答えが出せない」という分析が意味を持つようになります。根拠を探そうとして見つからないなら①の対策を、見つかるのに間違えるなら②の対策を。そこからが、本当のスタート地点です。
まとめ:急がば回れの「根拠主義」
国語はセンスの科目ではありません。どれだけ「本文に書いてあること」を信じ、自分の思い込みを捨てて、地道に根拠を拾い集められるか。その「誠実さ」を競う科目です。
「選択肢を先に見ない。まずは本文。」
このシンプルな約束を守るだけで、お子さんの国語の景色は劇的に変わり始めます。このブログでも再三申し上げておりますが、今日からぜひ、親子で一緒に「本文のどこに書いてあるか探し」を楽しんでみてください。