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【中学受験国語】中学受験にオススメの国語辞典
国語2026.02.06
中学受験も高学年になると、文章読解のレベルは一気に「大人」へと近づきます。
環境問題、哲学的な幸福論、複雑な人間関係……。こうした文章を読み解く際、小学生向けの辞書では「言葉の説明そのものが物足りない」という事態が頻発します。
偏差値60の壁を突破し、難関校の記述に対応するためには、中高生~一般向けの辞書を使いこなすことが最短ルートです。今回は、指導現場で実際に使われている、特におススメの3冊をプロの視点で徹底解剖します。
1. 三省堂「例解新国語辞典」:記述の表現力を磨く「言い換えの教科書」
中学受験の記述問題において、最も評価を分けるのが「言葉の選び方」です。「うれしかった」を「充足感を覚えた」に、「嫌だった」を「不条理を感じた」に。この抽象度を上げる作業を強力にバックアップしてくれるのがこの一冊です。
- 類語の解説が「記述のヒント」になる
似た意味を持つ言葉の違いを、中学生にも分かりやすい論理的な文章で解説しています。この解説自体が非常に秀逸で、そのまま記述解答のフレーズとして盗めるほどです。 - 「概念図」による視覚的理解
言葉の意味を文字だけで説明せず、図解で示してくれる項目があります。抽象的な概念(主観と客観の違いなど)をイメージで捉える必要がある受験生には最適です。 - 論理的な思考回路を育む
三省堂らしい「論理的で無駄のない語釈」に触れ続けることで、お子様自身の文章も自然と引き締まっていきます。
2. 旺文社「標準国語辞典」:知識問題と「常識」の宝庫
入試の国語は、読解力だけでは戦えません。四字熟語、ことわざ、慣用句……。こうした「知識問題」で確実に得点し、かつ文章の背景知識(常識)を養うために、この辞書は最強のツールとなります。
- 「学習参考書」としての高い完成度
旺文社といえば、受験の老舗。この辞書も「受験生が何を学ぶべきか」という視点が徹底されています。教科書や入試問題に頻出する言葉が強調されており、効率的に語彙を強化できます。 - 言葉の「背景」まで詳しく学べる
単に意味を載せるだけでなく、その言葉の由来や、使われるシチュエーションなどの「百科事典的」な知識が豊富です。これが、論説文のテーマ理解に必要な「一般常識」を育てます。 - 充実の付録とコラム
巻末や随所にあるコラムには、中学入試の知識問題としてそのまま出るような内容が凝縮されています。パラパラと眺めているだけで成績が上がる気がしてしまう、そんな辞書です。
3. 大修館書店「明鏡国語辞典」:日本語の「正確さ」を極める最強の盾
記述解答で「言葉の使い方がおかしい」と減点されるのは、非常にもったいないことです。また、近年の入試では「正しい敬語」や「言葉の誤用」を問う問題がトレンド。その対策において、右に出るものはありません。
- 「誤用」と「正しい使い方」の徹底解説
「この使い方は本来の間違いである」といった、言葉の「正しさ」に対するこだわりが凄まじいです。これを読むことで、お子様の日本語に対する意識が高まります。 - 現代的な表現とニュアンスに強い
古典的な言葉だけでなく、現代社会で使われている生きた言葉の解説に定評があります。現代論説文の微妙なニュアンスを掴むのに、これほど心強い辞書はありません。 - 敬語・接続詞の使い分けがプロ級に
文章の骨組みを作る「接続表現」や、人物関係を規定する「敬語」の解説が非常に細かく、難関校の記述で求められる「高い完成度」を実現させてくれます。
【結論】プロが教える「失敗しない」選び方
どの辞書も一級品ですが、あえてタイプ別に分けるなら以下の通りです。
💡 記述問題で「カッコいい文章」を書きたいなら
→ 例解新国語辞典(言い換え力がつく)
💡 知識問題を完璧にし、文章の背景知識を深めたいなら
→ 標準国語辞典(常識がつく)
💡 言葉のミスをゼロにし、難関校の複雑な文脈を解きたいなら
→ 明鏡国語辞典(正確性がつく)
最後のアドバイス。辞書は「重さ」や「紙のめくりやすさ」も重要です。可能であれば書店へ足を運び、実際に「一番気になる、読みたくなる」一冊を選んでください。その辞書を開く回数こそが、合格への距離を縮める一歩となります。